尼崎市塚口の整形外科による痛みの専門治療(薬物療法・注射療法・運動療法)
痛み(痛覚)の役割と早期治療の大切さ
痛みは、視覚・嗅覚・味覚などと同様に、私たちが生きていく上で欠かせない感覚です。身体に危険が及んでいる(あるいは危険が迫っている)ことを知らせる「生体防衛反応」であり、命を守るための非常に重要な役割を担っています。
一方で、痛みは心身に大きな負担を与えます。
- 精神的影響:苦しみや不安、不眠、意欲低下を引き起こし、日常の生活を困難にします。
- 身体的影響:血圧の上昇、心拍数の増加、頻呼吸など、生体機能そのものにも悪影響を及ぼします。
本来であれば安静にすることが望ましいですが、お仕事や日常生活の中で十分な休養が取れない場合も少なくありません。だからといって痛みを我慢したり放置したりすると、「痛みの悪循環」や「痛みの増幅作用」が生じ、防衛反応としての役割を果たさなくなり、ただ苦しいだけの状態に悪化してしまいます。
そのため、痛みの改善には「適切な治療をできるだけ早期に行うこと」が極めて重要です。
1. 薬物療法
痛みはその原因によって分類が異なります。当院では診察およびレントゲン検査等を実施し、どの種類の痛みかを的確に判断した上で治療薬を選択します。
痛みの4つの分類
- 侵害受容性疼痛(炎症やケガによる痛み)
- 神経障害性疼痛(神経の損傷や圧迫による痛み)
- 痛覚変調性疼痛(旧・心因性疼痛/神経系の機能異常)
- 混合性疼痛(上記の痛みが複合したもの)

処方される代表的なお薬の種類
病態や症状に合わせて、以下のようなお薬を適切に使い分けます。
- NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)
- ステロイド
- 神経障害性疼痛治療薬
- 鎮痛補助薬
- オピオイド
- 麻酔薬
内服薬(飲み薬)
【NSAIDs(解熱鎮痛抗炎症薬)】
代表薬:ロキソニン、ボルタレン、アスピリンなど。
抗炎症・鎮痛・解熱効果に優れますが、胃腸障害や消化性潰瘍などの副作用に注意が必要です。近年では、胃への負担が少ない「COX-2選択的阻害剤」も登場しています。
【その他の治療薬】
神経の痛みを抑えるプレガバリンなども処方しています。
【漢方薬の活用】
高齢者の方、虚弱体質の方、アレルギーをお持ちの方、または通常のお薬で十分な効果が得られない場合には漢方の処方も行います。複数生薬の作用で身体に優しく作用し、安全性の高い治療が可能です。
外用薬(貼り薬・塗り薬)
「飲み薬に抵抗がある」という方には外用薬が有効です。
【湿布薬(テープ剤・パップ剤)】
部位やサイズ、成分に合わせて処方します。最新の湿布薬も取り扱っております。
- ロコアテープ:変形性関節症限定で使用可能(2016年発売)
- ジクトルテープ:首・肩・腰に使用可能(2021年発売)
【塗り薬】
湿布による皮膚のかぶれ(接触皮膚炎)が気になる方には、塗るタイプの外用薬をご用意しています。
※いずれのお薬も、医師の指示のもと正しく服用・使用することで、副作用を最小限に抑えながら最大の鎮痛効果を得ることができます。
2. 注射療法
薬物療法だけでは改善が難しい強い痛みや、局所的な痛みに即効性を期待できる治療法です。
神経ブロック注射
痛みの原因となっている神経の近くに局所麻酔薬を注入し、一時的に「痛い」という神経情報伝達を遮断する方法です。
【期待できる効果】
単なる対症療法ではなく、痛みの神経回路を休ませることで筋肉の緊張をほぐし、血流を改善します。酸素や栄養が患部に届きやすくなるため、人間が本来持つ「自然治癒力」を高めることができます。また、患部に直接作用するため全身への影響・副作用が少ないのが利点です。
トリガーポイント注射
首・肩・腰などにできた筋肉の硬いしこり(トリガーポイント)に直接注射を行う治療法です。長時間の不良姿勢や過度なストレス、急性の筋損傷(ぎっくり腰やむちうちなど)によって起こる「筋筋膜性疼痛症候群」に効果的です。
【期待できる効果】
脳への痛みの伝達を遮断し、痛みを増強させる物質(ブラディキニンやヒスタミン等)を血流で洗い流すことで、痛みを効果的に和らげます。
関節内注射(ヒアルロン酸注射)
変形性関節症や五十肩、関節リウマチによる肩やひざの痛み・炎症に対して行う治療です。
【期待できる効果】
加齢とともに減少する「ヒアルロン酸」を関節内に直接補充します。高い保水性とクッション性(粘弾性)により関節の動きを滑らかにし、痛みを軽減させるとともに関節内でのヒアルロン酸産生を高めます。
